【動物好きの方】旅行中に保護しても日本に連れて帰れません
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動物好きの方あるあるですが、外出先でネコちゃんやワンちゃんを見ると、ついかまいたくなりませんか?
そして、見かけた場所や状況によっては
「迷子になっているのでは?」
「捨てられた?」
などなど非常に気になってしまい、場合によっては家に連れて帰りそのまま家族の一員になることもあります。
これは俗に言う「出会い」です。
では旅行先で出会ってしまった場合も日本と同じように連れて帰れるのか?
今回はネコちゃん、ワンちゃんを日本に連れて帰る必要な手続きについてまとめてみました。
日本に連れて帰るために必要なこと
Photo by Krista Mangulsone on Unsplash
日本へネコちゃん、ワンちゃんを持ち込むには、厳しい動物検疫をクリアする必要があります。
そして準備期間もあり、費用もかかります。
検疫の手続き
検疫の準備には8ヶ月くらいはかかります。
マイクロチップ
1回目の狂犬病予防注射を接種する前に、ISO規格(国際標準規格)に適合するマイクロチップ*を、動物病院で埋め込みます。
マイクロチップ*とは、直径約2ミリメートル、長さ約11ミリメートル程度の小さな標識器具です。
15桁の数字で「個体識別番号」が割り振られており、この番号を専用のリーダー(読取機)で読み取り飼い主を識別できるようになっています。
生体にやさしい素材で作られていて犬や猫の健康には影響はないといわれています。
マイクロチップの挿入は獣医療行為なので、必ず獣医さんが埋め込みを行います。
うちのネコちゃんは麻酔を使用してもらいました。
獣医さんによっては麻酔なしの場合もあると聞きましたが、注射器の針より太い挿入器を使用しますから、痛いのではないかと思います。
狂犬病予防注射
狂犬病予防注射は間隔をあけて2回行います。
1回の狂犬病の予防注射で狂犬病に対する抗体価は1度上昇しますが、その持続期間が短い場合があり、
その上昇した狂犬病に対する感染防御抗体価を持続させるために、予防注射を2回以上受ける必要があるのです。
1回目の狂犬病予防注射は生まれた日を0日目として、生後91日以降に行います。
マイクロチップを埋め込んだ後の同日に行ってもよいとされています。
2回目の狂犬病予防注射は1回目の接種日を0日目として、30日以上間隔をあけた1回目の狂犬病予防注射の有効免疫期間内*に行います。
有効免疫期間*とは、接種したワクチンの効果が持続する期間のことです。
出国準備の内容 ・時期も変わってきますので、必ず病院で確認してください。
狂犬病抗体検査
2回目の狂犬病予防注射の後に採血を行い、指定の検査施設で狂犬病抗体検査を受けて抗体価を測定します。
抗体価が0.5IU/ml以上である必要がありますが、未満の場合には再検査になります。
数値が想定以上だと狂犬病抗体検査結果通知書が発行してもらえます。
待機
検査後は、狂犬病抗体検査の採血日を0日目として、180日間以上待機しないといけません。
そして狂犬病予防注射の有効免疫期間、狂犬病抗体検査の有効期間内に日本に到着する必要があります。
狂犬病抗体検査の有効期間は採血日から2年間が有効です。
事前届出
日本に到着するまでに「輸入の届出書」をFAXまたは電子メール添付で日本の動物検疫所に提出します。
この届出書は日本に到着する日の40日前までに、到着予定の空海港を管轄する動物検疫所に提出してください!
届出の際は、輸出検疫証明書(日本から出国した犬・猫の場合)、狂犬病抗体検査証明書等の書類のコピーを一緒に提出するとスムーズです。
届出書の内容に問題がなければ「届出受理書」を交付されます。
この「届出受理書」は出発空海港のチェックイン時や日本到着時に必要となるため、印刷して大切に保管しましょう!
出国前の検査
出国直前に獣医師による臨床検査を受けます。
不備があったときに対処できるよう8~9日前に受けることをおススメします。
証明書の取得
検査を行った獣医師に動物検疫所の申請書を記入してもらい、その後米国農務省(USDA)で裏書(サインと公印)をもらいます。
この裏書は、土日祝を除く出発日の5日前から取得可能です。
直接米国農務省に行くか、または郵送で依頼します。
日本到着後検査
日本到着後、動物検疫所に輸入検査申請を受けます。
これまでに行った準備や書類が条件を満たさない場合は、最長180日間の係留検査か返送になります。
最悪の場合は殺処分という恐ろしいことになりかねませんので慎重に準備して、不明な点があれば事前に動物検疫に連絡をして問題がないか確認してもらいましょう。
まとめ
うちのネコちゃん達は日本からロサンゼルスに行き、そして共に帰国しました。
帰国の際の準備は大変でした。
旅行先で出会ったとしても簡単に日本に連れて帰ることはできません。
だからといってそのまま放置せずに、現地の人に協力をしてもらい安全なところに保護してあげましょう。
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